会長挨拶

日頃より当会活動にご理解・ご協力を賜りありがとうございます。

長期化する新型コロナウィルス感染症による影響は、個人の生活様式をはじめ、当会の種々の基本的な運営や活動にも大きな制限や影響を及ぼしました。厳しい社会環境の状況においても、私たち精神保健福祉士は精神障害のある人々の権利を守る責務を担っていることに変わりはありません。専門職として様々な課題に対し、柔軟に、前向きに取り組む姿勢が大切だと考え、2020年から2023年2期4ヵ年計画として活動骨子と事業方針を打ち出し、全国大会の翌年までの方向性を見据えながら各事業に取り組んでおります。

以下に、2021年度の主な活動内容を報告させて頂きます。

当会の各事業や執行部の運営については、会員による活動の模索が始まり、「新しい生活様式」を取り入れた活動が徐々に行われるようになってきました 。オンラインツールを活用し、定例会や研修事業等に参加し易い実施体制の充実を図り、役員間、各委員会活動においても、効率的な情報共有、意見交換、意思決定が図れるように取り組みました。また、他県の様々な諸団体との交流等、 従来の組織の枠にとらわれない活動が着実に浸透していると実感しています。事業の情報については、リニューアルされたホームページやSNS、メーリングリスト、広報誌等の定期刊行物を通して会の内外に向けて発信しました。更に財政面に関しては、昨年度同様黒字決算とすることができ、会の安定財源の確保を図ることができております。

新型コロナウィルス感染症が蔓延する以前の活動までとは言えませんが、この1年間、会員の皆様にご尽力をいただいたおかげで議案書にお示した活動報告を行うことができました。コロナ禍で制限のある中、様々な場面で持ち味を活かし、会の活動を陰で支えてくれた一人ひとりの会員に敬意を表するとともに、会員の皆様のご理解とご協力に対して心より感謝しお礼申し上げます。今後も専門的知識に基づき様々な諸団体との協働を含めた次世代の精神保健福祉を志向し、会の運営を実施して参ります。

そして、いよいよ2022年9月2日(金)、3日(土)、Gメッセ群馬で第57回公益社団法人日本精神保健福祉士協会全国大会・第21回日本精神保健福祉士学会学術集会(以下「群馬大会」)が開催されます。いつの時代も前向きに生きるスタンスを持ち続けたいというメッセージを込め、大会のテーマを「七っ転び八起き~自分らしさを発揮できる社会を目指して~」としました。新型コロナウィルス感染症の影響から1年延期されましたが、安心・安全に開催すべく、実行委員が緊密な連携を行い準備が進められています。また、この群馬大会は、実行委員だけで作り上げるものではなく、会内外の皆様にも様々な形で関わって頂きたいと考えています。これらの活動を通して会員一人ひとりの交流を活発にする場所を提供すること、当会の次の世代への土壌作り、他支部や関係諸団体との連携等が群馬大会としての大きな役割であると思います。また、群馬大会開催の準備を進めていく中で、現在の精神保健福祉士の活動は、県内の様々な諸団体の方々の精神医療福祉の地域作りの上に成り立っているということを実感させられます。私たちは、精神保健福祉士としての役割を謙虚に受け止めながら、更なるソーシャルワーク実践の質の向上や、精神障害者の福祉の向上に導いてくれる、そんな「ぐんま 2022」を思い描いています。

少し地域社会をめぐる問題にも触れたいと思います。

厚生労働省によると、2020年度に家庭や施設で虐待を受けた障害者の数は、2665人。相談・通報件数も9421件であり、1775人が虐待を受けたと判断され、いずれも過去最多と公表されました。被虐待者としては知的障害のある人が47・5%、精神障害のある人が41・6%、身体障害のある人が17・3%。障害者施設で起きたとする相談・通報は2865件あり、890人への虐待が確認されました。精神障害があり、グループホームに暮らす40代男性が、現場責任者からの虐待によって死亡させられるという事件も起きました。遡って、2020年3月には神戸市精神科病院の医療従事者6名による患者への集団虐待暴行事件も記憶に新しいと思います。このような事件は氷山の一角であるとされ、精神障害のある人々のまぎれもない現状であり、私たちの実践の場でもいつでも起こり得る事態を示唆している事実を私たちは深く理解する必要があるのではないでしょうか。また、長期化する新型コロナウィルス感染症に関連した解雇や雇い止め、若年層や女性の自殺者の増加、虐待、DV事例の急増、あらゆる形態の差別、人権侵害、頻発する災害、貧困の拡大と世代間連鎖、社会保障制度の劣化、それらが日本社会の閉塞的な状況を一層加速させ、様々なメンタルヘルスの問題に直結し、社会的弱者は更なる苦境に立たされています。

現在、地域社会には課題が山積しています。しかし、厳しいときだからこそ地域づくりの担い手として、また、精神障害のある人々にとってより良い人生の伴走者としての役割とはいかに在るべきか検討する必要があります。障害や疾病があるだけで差別の対象とされる方々を守ること、誰も排除しない社会の実現の目標が私たちソーシャルワーカーの使命です。今、私たちの理念を具体化するために何をするべきでしょうか。

私たちは精神障害がある人々の権利を守る責務を担っています。今一度、国家資格化された経緯とその歴史的使命に立ち返りながら、地域共生社会の実現に向けて新しい時代の社会福祉のあり方を模索しつつMental Health Social Workerとして、会員が一丸となって新たな時代のニーズに応えられるようなソーシャルワーク実践に力を注ぐ必要があります。

最後に、私たち一人ひとりの取り組みが県民の心の健康づくりや精神障害者の福祉の向上を図る未来を創ることと信じて、各種事業を一層推進して参りたいと考えます。副会長理事等の役員、事務局職員の協力を得て全力を尽くす決意でおります。

本年度も群馬県精神保健福祉士会の活動に皆様の御協力をお願い申し上げます。 七っ転び、八起き!!

2022年4月

群馬県精神保健福祉士会 会長 林 次郎

沿革

1993年群馬県精神医学ソーシャルワーク研究会発足
2001年精神保健福祉士法施行に伴い、群馬県精神保健福祉士会に名称変更
2006年公益社団法人日本精神保健福祉士協会群馬県支部を受託
2022年 9月 2日〜3日第57回 公益社団法人日本精神保健福祉士協会 全国大会
第21回 日本精神保健福祉士学会 学術集会 群馬大会 開催

2022-23年度 役員

会長林 次郎 <東部地区>
副会長加藤木 啓充 <中部地区>   鎌塚 建司 <中部地区>
事務局長狩野 敦
理事<北部地区>
永尾 奈生実  番場 祐太
<中部地区>
佐藤 晶彦   福永 晋太郎
<東部地区>
片山 和也   小林 拓人   中嶋 淑子
<西部地区>
鈴木 琴子   富澤 洋平   中島 基彰   茂呂 和弥   
監事天笠 純恵   池田 朋広
群馬県支部代議員中嶋 淑子 <東部地区理事を兼務>
顧問横澤 岳志